今月の一服

一笑の白とチョコレート

1月21日(木) ~ 2月14日(日)
[抹茶]一笑の白とチョコレート

芳ばしい香り
やわらかな味わい
濃厚なチョコレートとともに
お楽しみいただけます

お菓子付き 1,080円

寒くてもいいかも…

冬の一笑は、寒い。特に2階のギャラリーは、築150年に近い町家の部屋を、できる限りそのままのかたちで残しているから、寒さもひとしおだ。

1階は、玄関の戸が開くと、一瞬で冷たい風がヒュルルと入ってきてしまう。
でも、お店の真ん中で力強く暖めてくれる石油ストーブが負けじと応戦。勢いよく燃えるストーブの匂いはなかなか良いものだし、そうした中で味わうお茶もいつも以上に温かく感じる。そう考えると、寒いのもいいかと思えてしまうのが不思議だ。
1階はお茶を楽しみやすいスペースに。2階は、今も花街とともに歴史を刻んでいる。

そんな金沢らしい、寒い時期に楽しんでもらいたいと選んだお茶は「一笑の白」。
石臼でゆっくりと挽いたお抹茶は、降り積もる粉雪のようにきめ細かくて美しい。
ふわふわに泡立ったお抹茶から香る芳ばしさが、縮こまった身体に優しく広がって、心も緩んでくる。

そしてお抹茶の横に、今年はチョコレイトを並べてみる。
冬は気温が低いから、チョコレイトが扱いやすい。寒い季節には、それなりの楽しみがあるもの。

「チョコレイトを食べすぎると、すぐに大人になっちゃうよ」
なんて、子供の頃に近所のお姉さんに言われたことを思い出したけど、確かに、大人になった今でもそれは魅惑の一粒だと思う。
まるで初恋のような胸の奥がキューンとする一粒。
寒さで眠ってしまった創造力をかき立ててくれるような一粒。
これから素敵なことが起こると予言しているような一粒。

お抹茶を一口。
そしてお好きなチョコレイトを一口。
お抹茶の余韻の中、ゆっくりと溶けていくチョコレイト。
このロマンチックな季節にいろいろな想いを巡らせながら味わってみてください。

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