一笑歳時記

季節のうつろい 一笑の時の流れ

◆2015年9月からは、「今月の一服」でコラムを掲載しております。

2015年02月04日

風信子(ひやしんす)

“ヒヤシンス”ってこんな字なのだと、つい最近知りました。
 風信は「風の便り」という意味なのだそうだ。紫色の小さな花が、寒さに耐えるようにギュッと集まって咲いている姿をみると、がんばれ!春はもうすぐ。と声をかけてくれる春の便りのようだ。

 定番となっている”秋冬の焙じ茶マリコロード”も、今月で終わりになる。
 昨年はいつもよりたくさんのマリコを準備できたから、一笑でなにかおもしろいことをしよう!と9月の発売から喫茶ではじまった企画「マリコロード・ヨーロッパの旅」。
 マリコロードは、印雑とよばれる品種(明治時代にインドから持ち帰られたアッサム種の種子が静岡県丸子「まりこ」で日本茶用に改良されたもの)を、焙じ茶に仕上げたもの。
 今回は、華やかな香りとしっかりとした焙じの味わいが特徴。
 これに合うヨーロッパのお菓子をめぐる旅のセットを考えてみた。
 マリコロードをお家でも楽しんでほしいことから、お菓子はその国の伝統的なもの、家庭的なものを選んで、エピソードカードを添えて。
 10月はボジョレーならぬマリコ解禁?フランス。頼りになるパティシエさんに相談して作ってもらった「ガトーバスク」。カスタードクリームたっぷりの素朴なケーキ。
 11月は英国のアフタヌーンティ。「温かいスコーンとマーマレード」。近所のおじいちゃんがすっかり気に入られて、いつもより多く通ってくださりお話もはずむ。
 12月は静かなドイツのクリスマス。ドイツパン屋さんの「いちじくのクグロフ」。一笑の取引先の方がおいしい!と、後日ご家族で買いにいかれたとか。
 1月はスウェーデン。寒い冬に「Ska Vi Fika?」(お茶しませんか?)幸せを呼ぶFikaの「ダーラヘストクッキー」と。スイーツに詳しいお客様に「ここの菓子箱もかわいいよね。」と甘い話題に花が咲く。
 そしていよいよ最終月、2月はイタリアへ。トリノは良質のヘーゼルナッツの産地。
 カカオにナッツをくわえたチョコレート「ジャンドゥーヤ」が有名で、朝食にはこのクリームをパンにつけていただく。一笑ではジャンドゥーヤケーキを。バレンタインはみんなで楽しもう!
 毎月楽しみにしてくれる常連さん。「日本茶に洋菓子?」ちょっと驚いたり「へえ!」と楽しんでくれるお客さま。
 毎日交わすひとことひとことがつながって、一笑のマリコロードに重なる。一笑のtea time。
 本を読んだりネットやお店をまわって、スタッフみんなたいへんだったけれど、ひとりより、みんなで発見するのは楽しい。
 さあ、今年の秋冬はどうしよう?スパイスの旅も楽しそう!

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