9月25日(金)~
秋冬の焙茶 マリコロード
1杯目は華やぐ香りそのままに
あとからミルク、シナモンをお好みで
お菓子付き 1,080円
1日10セット
旅するお茶
静岡の丸子が発祥の「印雑(いんざつ)」とよばれるお茶がある。
かつて、インドから持ち帰られた紅茶向けの種子と在来種が交配したもので、いまでは何種類かの印雑品種が存在している。長旅の末に生まれたお茶の品種だ。
マリコロードはその印雑品種が原料のほうじ茶だから、もとが個性的だが、お茶の出来は毎年違う。焙じの加減を試行錯誤しながら、今年の個性を見極めて、最高のポイントを見つけ出す。淹れる方も、それをどう引き出すかが腕の見せ所だ。
今年は、香りとともに、奥行きのある渋みと苦みがあり、大人のコクが味わえる。味わいは紅茶の性格が強いようだ。旅するお茶、今年は一笑でどんな出会いを演出できるだろうか。
喫茶で提供するマリコロードには、二煎目を濃い目に淹れて、ミルクとシナモンスティックを添えてみる。お好みで味をまろやかに、そして香りにいっそうアクセントをつけてみてもらいたい。お砂糖もお気に召すままに。
忘れてはいけない、相方は、「メゾン・ドゥ・ミズキ」さんの『フィナンシェ・オ・ウズ・アンティエ』。ミズキさんのお菓子は、どれも素朴さを忘れない。素朴さの背景には、愛され続けるだけの昔からのスタンダードがあると思う。お菓子の基本に忠実。そして、ひとてま、ひと工夫が刺激を与えてくれる。
ミズキさんのフィナンシェは全卵を使用している。どうりで豊かな卵の香りが強いわけだ。
秋も深まり、旅の季節が到来する。
ハロウィンまでは、このコンビでお楽しみあれ。